仮装 こだわりすぎると…
「ことしはナースの格好をしようかな」
「血を流したメイクや歯をギザギザにしたり、唇を黒く塗ったり」
「ことしはガイコツが人気らしい」など、
ことしも仮装する人が多そうです。
そんな中、こんなツイートがあったんです。それは「エアガン」についてでした。
「暗闇でエアガン持ってる人マジで怖いよ」
「銀行強盗と見分けつかないし事件になったらどうすんだ」
仮装があまりに本格的なので、それを見て不安に感じた人もいたようです。
異例の呼びかけ
「これから盛り上ろうという時期に水をさすようで心苦しいのですが、安全に関わることですので、どうかご一読と拡散のご協力をお願いいたします!」
その背景には、サバイバルゲームがここ数年でブームとなり、エアガンを持つ人が増えていることもあるそうです。
島村さんは「メーカーとしては、街なかでのハロウィーンのような不特定多数の人が集まる場所でエアガンを見せびらかすことはやめてほしいと思っています」と話していました。
“とがったヤリ”は預かります
このイベントでは仮装パレードの参加者に、おもちゃの銃や刀、チェーンソーといった「本物の武器に見えるものの携行」を禁止しています。
主催者によると、仮装へのこだわりが高まる中、5年ほど前から本物と見まがうような小道具を使う人たちが増えてきたということです。
いまではパレードの出発前に担当者が参加者一人一人をチェックする念の入れようで、過去には「とがったヤリ」を危険だと判断して預かったケースもあったそうです。
主催者は「ハロウィーンの自由さは大切にしていきたいが、トラブルを未然に防止し、参加者も見ている人もみんなが楽しめるイベントを続けていくために、ご理解いただきたい」と話していました。
NO MORE 迷惑行為!
こう呼びかけているのは毎年、仮装した若者たちがスクランブル交差点周辺に、大勢集まるようになった東京 渋谷区。
空き瓶が割れて路上に放置され、片づけのボランティアがけがをしたり、車道に散らかって車がパンクしたりするのを防ぐためです。
これを受けて「MEGAドン・キホーテ渋谷本店」や、渋谷駅周辺の「ローソン」が、ハロウィーンで盛り上がる10月31日から11月1日にかけて、店が決めた時間に瓶に入った酒の販売を見合わせることになりました。
トラブルに注意
警視庁によると、去年は混雑する路上で女性が体を触られたり、財布を盗まれたりする被害が相次いだそうです。過去には痴漢の被害で逮捕者も出ています。
楽しいイベントのはずなのに、被害にあったなら…。その瞬間から嫌な気持ちで過ごさなくてはいけなくなりそうです。
警視庁は、もし、痴漢やスリなどの被害にあったら近くの警察官や交番にすぐに被害を申し出てほしいと呼びかけています。ほかにも、財布をカバンにしまって肌身離さず持つなど、自分でも対策を心がけたいものです。
急成長も…
「ことしのハロウィーンの市場規模は、去年よりも減少すると推計しています」
そう話すのは、記念日の認定や登録を行っている一般社団法人「日本記念日協会」です。
日本記念日協会の推計によりますと、ハロウィーン商戦は2011年にはおよそ560億円だったのが2016年には1345億円にまで拡大。バレンタインデー(1340億円)を抜いてクリスマスに次ぐ大きなイベントとなりました。
その理由について、日本記念日協会は「ハロウィーンはここ数年ですっかり定着し、菓子や衣装といった商品やサービスに新鮮みのあるものが出てきていない」と話しています。
そのうえで、さらに「『そもそもハロウィーンって何なの?何で騒ぐの?』と思い始めた人、街頭でのイベントよりも家族や友達と過ごしたいと思う人が増えていると捉えているが、そういった人たちに対する企業側の対応がまだ整っていない」と指摘しています。
おうちで?
また、過ごす場所についても自宅が79.3%と圧倒的に多く、「渋谷や六本木など人が集まる場所」と答えた人は3%ほどでした。
実際に、ことしはスパークリングワインや見栄えのするお菓子などが売れているそうで、「ハロウィーンは『自宅で家族と楽しむ』ファミリー向けのイベントとして定着してきている」と分析しています。
成熟へ
不安や迷惑を感じる人が多くなってしまえば、それは楽しいイベントとしては続かなくなってしまいます。これからも季節の行事として、さまざまな場所で、誰もが楽しめるものであり続けるためにも、ハロウィーンの在り方を少し、見つめ直してみることも必要なのかもしれません。
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